【後編】風俗から風俗へ…より稼げる風俗へとハマっていった体験談

※この記事は、前編をご覧になっていただいてからお読みいただくことをお勧めいたします。
前編では、ホテヘルでの初めての風俗経験を経て、ホテヘルからデリヘルへと居場所を移したKさん。
移った先のデリヘルで、風俗への考え方を変化させていきましたね。
凄惨なスタートを切ってしまったKさん。
後編の本記事では、Kさんのその行く末を共有していきたいと思います。
さて、早速、不穏な見出しから始めていこうかと…
風俗とホストクラブ
長岡「1日の平均で5~7万円稼げるのはすごいですよね。一般のサラリーマンの月収を考えると比較にならない金額です。」
Kさん「はい。でも、お金を持つようになったことで、私はホストクラブに行くようになってしまったんです。」
長岡「ホストはまずい予感がしますね。」
Kさん「はい。最初は興味本位でしたし、お酒を少し嗜む程度で抑えられてたんです。でも、デリヘルに変えたことで稼げる金額が大きくなっていったこともあって、『担当のために』っていう考え方に変化していったんです。」
長岡「沼にハマってしまったと…。」
Kさん「はい…。『ヘルスじゃもう追いつけない。彼の中で一番になりたい。』もうそんな気持ちだけになっていました。」
みなさん、見出しからお察しできたと思いますが、Kさん、行ってはいけない方向に向かってしまっていますよね。
性産業従事者の方が、稼いだお金をホストクラブに貢いでしまうのはよく聞く話です。
別でインタビューさせていただいたこゆさんのように、Kさんも堅実でいられたなら…。と思わずにはいられません。
さて、ホストクラブを覚えてしまったKさん、次は一体どの風俗へ…?
風俗嬢がホストにハマること
長岡「おおよそでいいので、ホストクラブにつぎ込んでしまった金額を教えてもらえますか?」
Kさん「はい。最初通っていたホストクラブでは、毎月約30万くらいは使っていたと思います。」
Kさん「で、すごくはまっていたホストクラブでは、毎月の平均が90万くらいで、イベント月は150万くらい使っていました。トータルで1,000万円は超えてると思います。」
長岡「めまいがするような金額ですね…。ご自身の生活費もある中でそれだけ娯楽費として使えるわけですから、デリヘルではそうとうハードに出勤されていたんじゃないですか?」
Kさん「そうですね。デリヘルではもう追いつけなかったので、デリヘルを辞めてソープランドで働くことにしたんです。」
長岡「なるほど…。ということは当然、デリヘルよりもソープランドの方が稼げる、という認識でよろしいですか?」
Kさん「はい。デリヘルの時は1日の平均で5~7万円ってお話はしたと思うんですけど、ソープランドでは1日の平均で8万~12万円くらいでした。」
長岡「倍近く増えたんですね。業務内容もかなり違ってくるんですか?」
Kさん「はい。完全に店舗内で待機をするので、お仕事の時間内はほとんど1人で過ごすことが多かったです。」
Kさん「自分の部屋があるので、接客前後のセットも全て自分で行って、接客と接客のインターバル時間も10分~15分くらいでした。予約で埋まってたら一息つく時間もないくらい忙しかったです。」
Kさん「1人接客で平均1万円くらいもらえてました。」
長岡「インターバル10分~15分でご自身で部屋のセットも実施するとなると、相当忙しそうですね。1日12万という金額もうなずけます。」
Kさん「そうですね。もうその時には感覚は完全にずれていて、『お金が沢山もらえるならなんでもする』という考えになっていました。」
Kさん、デリヘルからソープランドへと居場所を変えましたね。
ご自身で振り返って、「完全に感覚がずれていた」と認識されている通り、もうホストクラブに貢ぐことしか頭になかったんだと思います。
ホテヘル→デリヘル→ソープランド、と渡り歩いてきたKさん。沼から抜け出せるのはいつになるんでしょうか。
担当との別れ、新しい出会い
Kさん「そんなさなかに、新しい出会いがあったんです。そのおかげで、当時通っていたホストクラブの担当を切ることができて、その新しく出会った人と付き合うことになりました。」
長岡「担当と別れられたのはなによりです。貢ぎまくってしまう沼から抜け出せたんですね。」
Kさん「はい。でも、その人も酷い人で、風俗を続けなきゃいけなかったんです。」
長岡「どういうことですか?」
Kさん「その人は仕事をしていなかったんです。わたしも昼職を探していたんですが、貯金が尽きてきた時に『風俗の仕事に戻ってくれないか?』と言われてしまって、自分の生活もあるので、しぶしぶ風俗に戻ることになりました。」
Kさん「しかも、わたしが稼いだお金を全て口座から抜き取って、パチスロにつかっていたりされていました。」
長岡「なんと…。とんでもない人にひっかかってしまいましたね…。」
Kさん「そうなんです。でも、その人と付き合っている時にしぶしぶ働き始めたお店で、親友と呼べる友達が出来ました。」
Kさん「その親友と毎月一緒に出稼ぎに行ったりしていて、充実した日を過ごしていました。」
担当と切れて、貢ぎ沼から抜け出せたのは本当に良かったです。
そのまま貢ぎ続けていたら…と思うと想像もしたくないですが、抜け出せずにいる女性も多くいるであろうことは想像に難くないですよね。
それから、2つの新しい出会いがありましたね。
新しい彼氏のおかげで担当を切ることができたわけですが、これがまた酷い彼氏でしたね。口座からお金を抜き取ってしまうなんて、思いついても実行できるところがクズ感マシマシですね。
しかし、2つ目の出会いは1つ目の出会いのおかげで生まれた出会いでもあります。親友ができたのは非常に喜ばしいことですが、彼氏に関しては依然として悩みの種ですよね。
風俗、ランカー、親友
Kさん「しばらくして、その彼氏とは別れることができました。それからは、自分ためにお金を使うということを覚えました。」
Kさん「その時、それまでのことを思い返して、本当に無駄な時間を過ごしていたんだなと思いました。」
長岡「別れられたんですね。安心しました。」
Kさん「でも、新しくできた親友とも、仕事に対する気持ちにズレが生じて大喧嘩をしてしまったんです。」
Kさん「その期間中は、『親友ではなくこの子には勝ちたい』という思いで働いていました。」
長岡「親友からライバルに変わっていったんですね。」
Kさん「はい。それでもその子に勝つことはできず、何回もお店で泣いていました。」
Kさん「でもその時に、『誰かに勝つのではなく、自分との勝負だから、数字は気にせずに自分のペースで頑張ったらいいんだよ』ってスタッフに言われて、『お客様のために』という気持ちに変われました。」
長岡「良いスタッフさんがいらっしゃったんですね。」
Kさん「そこから気持ちを切り替えたことで、お店でランカーと呼ばれるくらいにまでなれました。」
Kさん「親友とも仲直りをすることができて、『努力は報われる』ということを知ることにも繋がりました。」
親友からライバルへ…
お店で何度も泣いてしまうほど、勝ちたくて、勝てないことが悔しかったんですね。
まるでドラマのような展開です。
きっと、声をかけてくれたスタッフさんがいなかったら、Kさんはランカーにはなれていなかったんではないでしょうか。
「努力は報われる」、本当にそうあって欲しいと思いますが、周りにどんな人がいるのか、どんな人が味方してくれるのか、自らの置かれている環境に左右される部分が大きいのもまた事実だと思います。
風俗で働くことの意味
Kさん「風俗というお仕事を通して学んだことは、『お金の大切さ』『時間の使い方』『コミュニケーションのとり方』です。」
Kさん「ありきたりなことかも知れませんが、生きていく中でとても大切なことだと思っています。」
長岡「おっしゃる通りです。」
Kさん「お仕事を始めて失ったものも多かったし、罪悪感もあったけど、貴重な体験ができたことはありがたいと思っています。」
Kさん「1つだけ言うとすれば、色々とお金を犠牲にしてしまったので、貯金だけはしておけばよかったなと後悔しています。」
風俗を通して、大切なことを学び取ることができたKさん。
後悔が貯金だけということからも、Kさんにとっての風俗が、Kさんの人生の中でいかに貴重な経験だったのかを物語っている気がします。
まとめ
前編、後編にわたってお送りしてきました、Kさんの風俗体験談はこれにて終了です。
なかなか男性運が悪いというか、良い男性に恵まれず不憫な思いをしてきたKさん。
風俗も、最初はお金のためにとしぶしぶ足を踏み入れ、新しい彼氏にお願いされてまたしぶしぶ続けていました。
ホストクラブの沼にもハマってしまいました。新しい彼氏は酷い人でしたが、沼から抜け出せたのがその彼氏のおかげだったのも事実です。
抜け出せていなければ、もっともっと深く、ホストクラブに、風俗に、Kさんはハマりきってしまっていたかもしれません。
しかし、インタビューをさせていただいたことで改めて過去を振り返ったKさんは、風俗を通して「ありきたりだけど生きる上で大切なこと」を学べたと語ってくれました。
嫌な思いもたくさんしたけれど、きっとこれからは、すこしだけ上手に生きていけるんじゃないでしょうか。なんて、勝手に思います。
「人生において無駄なことはない」みたいな言葉をよく耳にしたり目にしたりします。僕の持論では、無駄なことがないんじゃなく、無駄にしない気持ちがあるかどうかの違いだと思っています。
一連の経験を「無駄なこと」にせず、「学び」と捉えることのできたKさんを称賛したい。そんな風に感じた長岡でした。